調 査 速 報
 射水市南太閤山T遺跡(令和3年8月)




先月に引き続き遺物を選別しています。今回はもっとも多くみつかっているクルミについて解説します。南太閤山T遺跡からみつかったクルミはオニグルミです。これらの多くは縄文人が石を使って叩き、中身を取り出した痕跡を残しています。まったく割れていないものはサイズが小さく、食用に適さずに捨てられたのかもしれません。なかには、ネズミによって食べられたものもあります。このほかに半分に割れたクルミの先端に穴をあけているものがあります。ひもなどを通して首飾りとしたのでしょうか。”クルミ愛”を感じる品です。
 高岡市中曽根遺跡(令和3年8月)

土器の復元作業を進めています。遺跡から見つかる土器のほとんどは割れた状態で、つなぎ合わせても欠けている部分が多くあります。そうした欠損部分に石こうを入れて補強するとともに、元の形状に復元します。

 射水市南太閤山T遺跡(令和3年7月)




先月で終了した遺跡土壌の洗浄によって発生した遺物を選別しています。石や木などの自然物や土器や石器などの人工物が多く見つかっています。自然物で目につくのはクルミやヒシなどの種実です。これらは割れていて、南太閤山T遺跡の縄文人が殻を割って中身を取り出した様子がよくわかります。人工物は出土地点の注記を行っています。
 高岡市中曽根遺跡(令和3年7月)

出土遺物を図化する作業の一つとして拓本を取っています。拓本は墨を用いて文様などを紙(画仙紙)に写し取る方法です。これにより、線で描いた図面では表現しづらい土器表面の文様などが判りやすくなります。

 射水市南太閤山T遺跡(令和3年6月)




射水市南太閤山T遺跡は縄文時代前期前半の低湿地遺跡です。昨年度現地で採取した土壌(土のう約10,000袋)の洗浄が終わりました。雨の日も暑い日も作業員さんが頑張ってくれました。これから乾燥し、内容物を精査・選別して遺物を探していきます。すでにいくつかの”お宝”がみつかっています。今後が楽しみです。
 高岡市中曽根遺跡(令和3年6月)

令和元年・2年度の発掘調査成果をまとめて報告書を刊行するための整理作業を行っています。現在は出土した弥生土器・珠洲・中国製磁器・国産陶磁器など多様な遺物を図化するための実測作業中です。