富山市水橋田伏遺跡・宮条南遺跡(令和6年9月)
水橋田伏遺跡と宮条南遺跡から出土した土器や石製品などを、富山県教育委員会に移管する準備作業を進めています。これらの出土品は、富山県埋蔵文化財センターの収蔵庫に保管され、同センターの企画展などで展示されます。また、専門的な研究や郷土の歴史学習などにも活用されるため、閲覧や貸し出しの際に発掘調査報告書と照合できるように図の番号などを出土品に注記しています。注記後は、運搬中に壊れることがないように梱包し、箱詰めしています。
富山市水橋田伏遺跡・宮条南遺跡(令和6年7月)
水橋田伏遺跡と宮条南遺跡から出土した土器や石製品などの実測と写真撮影をしています。実測は土器などの形を正確に描写することはもちろん、写真ではわかりにくい成形技法や表面の模様などを図に表して第三者に伝えることが目的です。また、小さな破片からでも元の形を図上で復元することもできます。写真は、図では表せない色や質感を伝えるために重要な役割を果たします。作成した実測図はトレース後、写真とともに発掘調査報告書に掲載し、保存されます。
富山市水橋田伏遺跡(令和6年6月)
令和4年度に発掘調査を実施した水橋田伏遺跡の調査成果をまとめるため、整理作業をしています。割れた状態で出土した土器もあるので、それらは接着剤を使って破片を接合し、隙間に石膏を入れて元の形に復元します。また、発掘調査現場で記録した土層の断面図などをデジタルトレースし、発掘調査報告書に掲載する図面を作成しています。
富山市宮条南遺跡(令和6年5月)
5月中旬に発掘調査を実施しました。鎌倉時代から室町時代に作られたとみられるいくつかの溝と、牛などの偶蹄類の足跡が見つかりました。足跡の近くからは、かわらけ(素焼きの皿)が出土しました。調査区は小規模で限られた範囲ですが、溝は耕作地に関わるもので、水田で牛馬耕が行われていたことが考えられます。 |
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